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勾留は、逮捕の後に続く、刑事手続きです。警察に逮捕された場合、その後、検察に事件を送致されます。被疑者の身柄を引き続き拘束する必要があると検察官が判断した場合、勾留の請求を裁判所に対してすることになります。勾留を請求するのは検察官ですが、勾留を認めるかどうかを判断するは裁判官です。
勾留の前には必ず逮捕が先行します。これを逮捕前置主義といい、期間の短い逮捕において、犯人の同一性や証拠の十分性を検証してから、より拘束期間の長い勾留へと移行することになっています。
逮捕事実と勾留事実は、同一のものである必要があります。暴行で逮捕したところ、暴行の事実がなく、別途窃盗の事実が見つかったときには、暴行事件について釈放したうえで、改めて窃盗事件について逮捕しなければ、窃盗での勾留をすることはできません。
勾留の目的は、罪証の隠滅と逃亡を防止することにあります。よって、勾留が認められるためには、罪証の隠滅や逃亡のおそれといった事情が必要です。
逮捕の段階においても、罪証の隠滅や逃亡のおそれについて、裁判官は判断しています。逮捕よりも長い身柄拘束を伴う勾留については、その時点において、なお、罪証隠滅や逃亡のおそれがあるのかを慎重に吟味、判断することになっています。
裁判官が勾留する理由、必要があると判断した場合、まずは10日間の身柄拘束となります。期間が満了しても引き続き勾留が必要と検察官が判断すると、勾留の延長を裁判官に請求します。延長が認められると、加えて10日間の身柄拘束となるので、20日間という長期にわたって身柄が拘束されることになります。
仮に、20日間身柄が拘束された場合、会社を辞めざるを得ない事態になる等、私生活に対する影響が大きくなります。したがって、在宅での捜査となるよう、捜査機関に働きかける等することが重要です。
逮捕されてしまった場合、弁護士を選任し、できるだけ早く検察官に連絡をとり、面会する等することが重要です。
そのうえで、検察官に対し、事案に応じて、勾留の理由・必要性がないこと等を説明することになります。例えば、証拠が十分にそろっている等、罪証隠滅をすることがあり得ないこと、また、仕事や家族の事情等、逃亡をすることはないことを訴えることが考えられます。
検察官は、勾留の理由・必要性、また、勾留を請求した場合、裁判官がどのように判断するのか等を考慮して、勾留の請求をするのか否かを決めることになります。
検察官が勾留請求した場合、弁護士は、裁判官に対し、罪証隠滅や逃亡のおそれがないことを書面や面会を通じて訴えます。
裁判官によって勾留決定がなされた場合、事案に応じて、準抗告、勾留取消、勾留執行停止、勾留理由開示等の法的手続を用いて、勾留の効力を争うことが考えられます。
それでも準抗告等での主張が認められず、勾留決定が確定することが少なくありません。弁護士は、長期の勾留を避けるために、弁護活動を引き続き行ない、また、勾留取消を求める等することになります。
また、勾留に接見禁止が付され、家族等との面会が禁止された場合、接見禁止の解除申立を裁判官に行ないます。身柄拘束され、自由を奪われた被疑者の状況を改善するため、弁護士にできることは多くあります。
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